視線を上げる。
目の前に、その人は居た。
見覚えのある 黒い姿
驚く程 細いシルエット
どうして・・・。
『どうして貴方なんだ!?
あの人じゃなく、どうして貴方がここにいるんだ!』
責める様に怒鳴りつけると、口の端で笑った。
『私が憎いか?』
違う・・・。
ただ、やり切れないだけ。
誰かのせいにしなければ、倒れてしまいそうで・・・
先に進めなくて・・・。
『憎みたければ、憎むがいい。』
分かっている。
彼が守ってくれていた事は。
いつだって、彼に助けられてきたと言う事は。
『私に非がないとは言えぬ。憎みたければ憎むがいい。
それで、君の心が救われるなら・・・。』
思わず、瞳を開ける。
その人の姿が消える。
途端に、後悔が募った。
本当は、あんな事がいいたかったんじゃないのに・・・。
再び瞳を閉じ、言えなかった事を・・・
本当は、ずっと言いたかった事を、小さく呟いた。
「ありがとう・・・。
そして、ごめんなさい・・・。」
先刻、夢に見た 黒い姿を思い浮かべながら。
その人の名は・・・
*************************************************************
「『不死鳥〜』後、ハ●ーの夢にまで出てきたスネ●プ先生」って感じで(ぉ。
ビデオで『賢者の石』を見て、スネイプ熱が高まりました。
で、布団の中、携帯でぽちぽち打ちました(^_^;)
*************************************************************